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2008年05月25日

不定期連載-俺達の散歩道(ストリート)Vol.7

Vol.7スタート

ポツリとその場に残された俺は考えていた。
この悪魔の正体を仲間に話すかどうかを。
話しても誰も信じてはくれまい。
秘密と言うわけではないがとりあえず黙っていることに俺の心が決めた。
それからの俺は何度か彼女のシフト(出勤日)に合わせて、カフェ&レスト”海岸通り”へ通った。
Dr.スランプアラレちゃんみたいな伊達めがねを掛け、長い髪をUPでまとめているとまぁ普通の女の子にみえる。
本当はすごく可愛いんだけど。
それをわざと隠すように。
初めて店に行った時、彼女は小声で
”よーこそぉー”と言って
”ご注文はミルクですね、かしこまりました”
と舌を出して笑った。
そして
”約束よ、おごりね”ってウインクして見せた。
俺達の溜まり場”花屋敷”への出勤が減り、あの日以来、幽霊車(俺的には可愛い悪魔だが…)の話をしなくなった俺に気づいた仲間達は、俺がどうかしちゃったと思ったらしい。
たまに、店であっても車の話はせずに馬鹿話か女の話しかしないようになった。
その頃、街で噂が出始めた。
すごい美人のハチロク乗りがいると言う噂だ。
越ヶ浜の笠山の頂上で夕暮れ時に見たとか、菊ヶ浜の駐車場で乗り込むところを見たとか、共通しているのはスレンダーで長い髪、赤黒のレビンGTVということ。
最初は誰もが彼女を走り屋とは認識していなかった。
彼氏の車の助手席から降りて来ただけだとか、彼氏の車を借りているんだろうというのが大方の見方だった。
その証拠に、かなり弄ってあると感じる車なのに走ってゆく姿は実に大人しく、制限速度を守った安全運転だった。
花屋敷にもその噂が飛び交っていた。
逆に元気の無かったみんなに活気が出てきた様子で、俺たちの中で唯一彼女がいるミツヤまでが乗り気になって
”おい探しに行こうぜ、男なんていても構やしないぜ、俺たちのドラテクで参らせてやろうぜ”なんていいだす始末。
オイオイ、この間の幽霊騒ぎでぶち抜かれたやつが言う言葉か?
そう思いながら、不味い雲行きになったなと俺は思った。
俺は火曜日の夜、田床山に一人で上ることを考えていた。
可愛い悪魔に会うために。



ラベル:クルマネタ
posted by 和をん at 09:51| 広島 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 不定期連載 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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